「省エネが難しいシックハウス法」会長ブログ

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2012-06-30

省エネが難しいシックハウス法

それはほんのひと時の時間でしたが、迷いのないその眼差しからこぼれでるそ
の一言一言が誠実さと熱意に溢れ、その一言一言に共感し私の胸を熱くさせま
した。
指導者とはかくあるべき。そう思うには充分な時間でした。

私はここ数年ありがたいことに、沢山の著名人・有識者の方とめぐり逢う事が
できています。
先日も、「NPO法人シックハウスを考える会」理事長上原裕之さんと対談する機会がありました。
今でこそ社会的に認知されている
「シックハウス」
「シックハウス症候群」
これらの言葉を、自らの実体験を基に命名した方で、平成15年7月1日に施行さ
れた建築基準法いわゆる「シックハウス法」を制定する為に尽力をかけた発起
人です。

元来、歯科医師である上原さんは今からおよそ20年前の平成5年、「シックハ
ウス法」が施行される10年前に診療所を新築しました。
その後、自分や家族、従業員が体調不良を訴え、調べたところ新建材の糊に使
われている「ホルムアルデヒド」が原因だとわかりました。

上原さんは「自分は医師である」という信念を貫き、健康を害さない環境づく
りに奔走します。
関係官庁、医療団体、消費団体各方面に訴えかけますが当初は全く相手にされ
ず、医師会・大学・建築団体と連携し、ようやく10年後に「シックハウス法」の
制定までこぎつけました。
ここまで苦節10年の功労です。

しかし、私は20年前に問題になった事が10年間たらいまわしにされていた事実
に愕然としました。
確かに一個人が国を動かすというのは大変な事だと思います。
しかし、「生命の危険」を脅かす事実を判っていながら10年、具体的に結果を
出さなかった政府に憤りを感じます。

そして、ようやく制定された「シックハウス法」にしてもまだまだ私には不十
分な法律です。

工業製品に含まれるホルムアルデヒド等の放散量を規制し、さらに換気を義務
付けることで一見安心を得ているように思えますが、実はこの法律によって政
府の逃げ道もつくられているのです。

日本の経済や木材流通の衰退を恐れ、ホルムアルデヒドの使用を禁止にはせ
ず、規制に留め、さらには24時間換気も義務づけていますがスイッチのオン
・オフ、故障に対して起きた健康被害は政府もその責任を負いかねます。
云わば、法律というのは最低限のルールであってその責任については結局、国
民(住む人)にあるという決まりごとに過ぎないのです。

さらに24時間換気は省エネにも悪影響を及ぼします。

24時間換気とは、「各部屋に換気扇を設け1時間当たり0.5回分の換気を要
。つまり2時間に1度は部屋全体の空気を入れ替える必要があるのです。
これでは、いくら冷暖房を用いても適温にはなりません。
さらに快適感を得ようとすればする程、光熱費がかさみます。

集成材について再度述べておきましょう。
現在使用されている構造用集成材には2種類あります。
「ホルムアルデヒドなど多く含んでいるレゾルシノール系接着剤を用いた集成
材」と、「ホルムアルデヒドを含まない健康に配慮した接着剤として現在広
く普及しているが接着力が弱く、耐久性に不安の残るイソシアネート系接着剤
を用いた集成材」です。また、イソシアネート系接着剤の集成材が住宅に使
われるようになってまだ十数年と歴史が浅い材料だという事も追記しておきま
す。
(※平成14年にはドイツから平成17年には中国から出荷された集成材が剥離し
大問題となりました。どちらもJAS基準(農林水産省認定日本農林規格)を
満たしていた材料)

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「集成材は、木材を有効に使うから環境にやさしい」
というイメージがありますが、実は大きな弊害もあるのです。

それは集成材がリサイクルの難しい建材であること。
廃材を焼却する際、接着剤からはダイオキシンなど有毒な化学物質が発生する
のです。
先の剥離の問題から強度の事を考えると、使い回しが出来ず、処分についても
有毒ガスの発生があるため容易に焼却する事も出来ません。それで本当に環境
にやさしいと言えるのでしょうか?

我々住宅業界はもう一度歴史を学び直す必要があるのではないでしょうか。
日本には古来より現存する建物があります。それらの歴史的な寺社仏閣もみな
天然無垢材による木造建築です。
本来、健康に住まう為の素材、それを奨励するのが国の役目であるはずです。

「国民は個人として尊重されなければならない、国民の生命や自由を守り、財
産権を侵してはならない」
日本国憲法をはじめ、あらゆる法律に列挙されている権利の筈・・・
行政は根本を忘れているのではないかと思わずはいられないのです。

上原さんは「医師」としての立場から・・・
私は「家守り」としての立場から、住まう家族にとって本当に「健康・安全
・安心」な住宅とは何かを考え、これからも本物のものづくりに努め取り組ん
でまいります。

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夢ハウス会長 赤塚幹夫
夢ハウス会長 赤塚幹夫

お客様と一緒にツーリング

家を建て終わった後もお客様と家族同然のお付き合いを続けていきたい。その思いからお客様貸し出し用の大型バイク、ハーレー・ダビッドソンを会社で買うことに。県外からわざわざ乗りにいらしたり、このために免許を取得したお客様もいます。休日はこのハーレーでお客様とツーリングし、親睦を深めるのが楽しみのひとつです。

プロフィール:

1951年新潟県生まれ。(株)夢ハウス会長。大工修行を経て27歳で建築の一貫性を目指して独立。現在夢ハウスをはじめ関連企業6社の代表を務める。

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