「「天然木材」による ものづくり」会長ブログ

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2012-05-01

「天然木材」による ものづくり

建築に限ったことではありませんが、今日の文明や技術の発達により、地球の表面上にはない石油工業品や文化工業品を使用した住宅の繁栄が、人類を滅亡に導いていくと強く感じてしまうことがあります。

大袈裟な表現かも知れません。
しかし、実は私たちの身近な所で日々感じ取れることなのです。


先日、モデルハウスにお越しいただいた主婦であるお客様との会話での出来事です。
そのお客様は昨年ある住宅メーカーでローコスト住宅を新築され、今シーズン初めての冬を迎えたそうです。

そんなお客様からこんな相談を受けました。

「高気密・高断熱で省エネという売り文句で建てたのですが、この冬いくら暖房を焚いても暖まらず、逆に暖房を多く焚いたために光熱費が上がってしまったんですよ。」

気密性も高く断熱材の施工もご自身の目で確認されたそうなのですが、一体どういうことなのでしょうか?

しばらくお話していて私はある事に気付き、尋ねました。
「そのメーカーさんに24時間換気のスイッチを切らないでください。と言われませんでしたか?」

そのお客様は「はい。」と即答し、建築基準法上の義務であると教えられたこともお話しくださいました。

直結する原因は、24時間換気によって暖まった空気を外に排気していることだと、私はすぐにわかりました。

24時間換気とは、各部屋に換気扇を設け、それぞれにオン・オフのスイッチも取り付けることとなっています。また換気量は一時間当たり0.5回分の換気を要するとなっており、つまり二時間に一度は部屋全体の空気を入れ替える必要があるのです。

これを居住されている方本人がやることは、なかなか容易ではありません。そこで換気扇(機械)によって強制的に行います。外の空気(冷気)を部屋に入れて室内の空気(暖気)を出すわけですから、24時間続けていれば部屋が暖まらなくて当然です。
部屋が暖まらない理由が、24時間換気とわかれば皆さんはどうするでしょう?
そうです、換気扇のスイッチを止めますよね。しかし、ここで別の問題が発生します。

その問題とは、24時間換気が義務付けされた理由にあるのですが、その理由を知っているかお客様に尋ねましたが返事はありませんでした。


2003年7月に「シックハウス法(シックハウス対策による指定化学物質の規制と換気の義務化)」という法改正が行われました。

それまではホルムアルデヒドのような揮発性有機化合物を含む工業製品が普及し、建築の分野では「安く」生産が可能な集成材がその代表格となりました。国をあげて、こうした工業製品による住宅も同時に普及させてきたのです。

しかし、シックハウス症候群という現代病が蔓延し始めました。手足がしびれたり、頭痛に悩まされたり、抵抗力のない子どもたちはアトピーや喘息などのアレルギーに苦しんでいるのです。

そこで、「国自ら推奨してきた工業製品」に規制をかけたのが、この「シックハウス法」なのです。

工業製品に含まれるホルムアルデヒド等の放散量を規制し、さらに換気を義務付けることで一見安心を得ているように思えますが、省エネなど別分野での支障を来しているのが現状です。

国が推奨し普及させ、経済の発展につなげようとしたものが、末端の消費者(お客様)に様々な問題を引き起こし、改善しようと定めた法律が別の弊害を招くといった悪循環に陥っています。

しかし、国がそうするしかないのも現状なのです。偽物とわかっていながらも、流通させなければ日本経済に混乱を招いてしまうからです。

公に「毒ガスがでている」とは、はっきり言えないのです。

シックハウスも省エネも根本的な解決策は、工業製品を使わず天然木材によるものづくりをするビルダーと出会い、お客様自身も正しいものを見極める目を養うことにあります。


今、日本の住宅は建築技術の向上に伴い、様々な弊害が起きています。
これを果たして技術の向上と呼べるでしょうか?
行き当たりバッタリの子ども騙しにしか思えないのが正直な気持ちです。

「大局見ずして、小局成せず。」
(物事の全体像や将来性を見据えずに、目先のことを良くすることはできない。)


肩を落として帰路につかれたお客様の背中に、私も責任を感じずにはいられない、そんな春の午後でした。

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夢ハウス会長 赤塚幹夫
夢ハウス会長 赤塚幹夫

お客様と一緒にツーリング

家を建て終わった後もお客様と家族同然のお付き合いを続けていきたい。その思いからお客様貸し出し用の大型バイク、ハーレー・ダビッドソンを会社で買うことに。県外からわざわざ乗りにいらしたり、このために免許を取得したお客様もいます。休日はこのハーレーでお客様とツーリングし、親睦を深めるのが楽しみのひとつです。

プロフィール:

1951年新潟県生まれ。(株)夢ハウス会長。大工修行を経て27歳で建築の一貫性を目指して独立。現在夢ハウスをはじめ関連企業6社の代表を務める。

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