2018-07-18
今年の夏のチャレンジ
ふと目が覚め、カーテンを開くと未だ薄暗い早朝。
時刻を見れば午前3時30分。
ほんの数ヶ月前までは目覚める事さえなかった時間、逸る気持ち。
それはまるで、楽しい夏休みを控えどう過ごそうかと悩む少年の遠い日の記憶。
窓を開け、これから訪れる強い陽射しの予感に、束の間の朝涼み。
例年より2週間程早い新潟の梅雨明けは、同時に夏の本番の到来を意味します。
夏というこの季節に身を委ねていると思うだけで、体はいつも血が湧き、肉が踊り躍動的になる、それ位夏は私が大好きな季節です。
「今日一日何をしようか。」
自転車に乗り汗を流し情景を楽しもうか、バイクに跨り風を感じようか、それとも渓流釣りで時間を楽しもうか、はたまた鳥になって大空を翔けまわろうか・・・
次から次へとやりたい事が駆け巡り、頭がパンクしそうな気分です。
しかし、躍動する季節と言えども、年齢を重ねれば感じてくる肉体的な限界。
ここ何年も夢中になっているパラグライダーにしても、25キロもの重さのあるエンジンを担ぎ助走をつけ走らなければいけません。
磐石な足腰で走り、飛ぶ事ができるのはあと何年だろうと考えてしまいます。
いつも前向きに、今が肉体的にも旬だと自分に言い聞かせ、悔いのない思い出を作ると決めています。
夕暮れの日本海。
暮れゆく夕陽を眺めながらのライディングは思い出深い飛行記録。
夕陽に染まる橙・紫・淡虹色が海面に映り、遠く果てまで続く渚がキラキラと輝きだす光景は、飛んでいる者にしか体験できない心奪われる瞬間。
今思い出しても、この体験は色褪せる事はありません。
そして今年の夏は、早朝、朝日と共に空を飛ぶ事にチャレンジしてみたいです。
朝日のご来光を背景に、眺める空の景色。それを見た私は一体何を感じる事ができるのでしょうか。
趣味は人生を豊かにし、人生の活力にもなるものです。
夢中で趣味に没頭していると、時に仕事をしている時では浮かばない商売のアイデアが湧いてきます。
遊びのエネルギーが仕事のエネルギーに繋がる、趣味と仕事は私にとって切っても切れないものなのです。
限りある人生、限りある時間にできるだけ多くの楽しみと、できるだけ多くの思い出をつくっていきたい、そう願う67回目の夏です。
薄暗い早朝。時刻は午前4時40分。
ペダルを漕ぐ足を停め、呼吸を整えその時を待つ。
二王子岳の山頂より顔を出しはじめた旭日。
山肌をゆっくりと照らしだす赤い閃光、輝きはじめた新樹と青葉若葉のコントラストは大自然がもたらす神秘的な芸術。
それは、名だたる名画をも凌駕する夏の美しさ。
再び踏み込み、帰路に着く途中心踊る悩み。
「さあ、何をしようか」。
今日もまた、暑い夏の一日がはじまります。