「住空間での針葉樹と広葉樹の特徴」会長ブログ

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2018-06-22

住空間での針葉樹と広葉樹の特徴


人それぞれに与えられた限りある時間。
一度きりの人生、人は人によって生かされ、自分という役割を全うします。
誰もが価値のある人生を送りたいと願い、日々汗を流し考えている事でしょう。

価値ある人生を送る為にかかせないものは「信念」であり、「信念」を貫き通すには人の支えがあればこそ、そう気付くはずです。

人との「出会い」それは、「信念」を助長する源。

世界人口は76億人と言われ、その中でも日本の人口は1億3千万人。
限られた時間の中で人と出会える数は、出会えない人の数よりも圧倒的に少ないのです。
人と人との出会いは何億分の1、それを奇跡と思えば「人との出会い」は必然的に大切にしたいと考えてしまいます。

18歳から業界に身を投じ、丁稚奉公(でっちぼうこう)からスタートした私が変わらず志すもの。

「如何に本物を使って居心地の良い空間を創り、価格を抑え提供できるか。」

この信念ともいうべき理想の実現を目指し歩んで早や50年近く。

当初から、安らぎや癒しという住み心地を突き詰め、ある時出会ったのは北緯58°極寒の地ロシアの赤松。
直径わずか30cm程しかない幹でありながら樹齢は300年、種から育った実生の木。
製材・加工し、仕上げた赤松は黄金色に輝き、時と共に琥珀色へと変化します。求めていたのはこの針葉樹だと、確信と感動に魂を揺さぶられた日のことを今でも憶えています。

柱は杉、梁や床、家具は松と、当時の私は直感的に癒される針葉樹で統一された作品づくりを続けてきました。
ですがその針葉樹のこだわりを、癒される理由を人に上手く説明できずに歯痒い思いもしてきました。
そんな時、その答えを導いてくれた出会いが、人間工学のパイオニア小原二郎さんです。
小原二郎さんとの出会いは、まるで抜けていたパズルのピースが全て埋まったような清々しい気持ちになる出会いになりました。

※小原二郎さんとは、千葉大学教授、千葉工業大学常任理事を歴任。藍綬褒章・勲二等瑞宝章受賞し、人間工学に基づいた新幹線の座席の設計、1400年の歴史を持つ世界最古の木造建築物・法隆寺の土台材の研究に携わるなど、木材・木造・木への造詣が深く著書も多数発刊している。

小原さんは、私たちの木材乾燥技術や無垢材の住宅を見て、「赤塚さん、あなたは針葉樹を使って住宅に優しさを取り入れている。いい着眼点で建築をしているね」と褒めてくださいました。
そして木材研究の大家として針葉樹と広葉樹について様々な事を教えてくれたのです。

小原さんはおもむろに、針葉樹と広葉樹の電子顕微鏡写真を私に見せ、こう語り始めます。

針葉樹で囲まれた空間に工業製品の家具を置くイメージをしてみてください。何故か落ち着かなくなり、相容れないものとして、そこにばかり目が行ってしまうでしょう。
では、広葉樹が素材の家具を置いてみるとどうなるでしょうか。
同じ「木」という括りでも、針葉樹の空間では何故か冷たく違和感がでてしまいます。

「赤塚さん、何故針葉樹は優しく感じ、広葉樹は冷たく荒々しい感じがするのだろう?」

まさに私が抱いていた疑問でした。

小原さんの授業は続きます。
写真は電子顕微鏡で見た針葉樹(上)と広葉樹(下)の細胞のつくりです。
そもそも針葉樹と広葉樹では組織のつくりが全く違います。

針葉樹の細胞(兵庫県立農林水産技術総合センター出典)  
針葉樹の細胞
広葉樹 クリの細胞(兵庫県立農林水産技術総合センター出典)
広葉樹の細胞

兵庫県立農林水産技術総合センター 出典

ご覧のように針葉樹(左)の組織は密度が低く空気を多く含む組織をしている為、肌触りに暖かみを感じます。
一方、広葉樹(右)は密度が高い組織構造である為、重く硬い材質であることがわかります。

さらに小原二郎さんの著書にもこう書かれています。
「針葉樹の木肌は精細でキメが細かく、柔らかな絹糸光沢をもつ。だから白木のままで美しく、絵絹のようなうるおいがある。一方広葉樹のほうは繊維が複雑で木目が変化に富み、材質は堅硬だが材面があらい。

日本のインテリアの魅力は、柱、障子、畳、天井に自然材料を使い、それを白木のテクスチュアで統一しているところにある。木質空間の風合いこそが生命である。」

小原二郎著「人間工学からの発想」より

つまり、紙と畳が主流の日本の住まいの文化で針葉樹の繊細さが定着したのは自然の流れであり、広葉樹の木肌の荒々しさは金属や石材に囲まれた北欧などのインテリアの中に調和をみせるという事。
もう一つ、小原さんが教えてくれたこと。
それは針葉樹が「母なる樹」であるという事。

20万種以上ある広葉樹ですが、元は500種しかない針葉樹が進化して生まれた歴史の浅い樹木なのです。
つまり木の祖先が針葉樹であるから「母なる樹」だという表現に感銘を受けました。同時に見出せずにいた答えがはっきりと見えたのです。


人が生まれる遥か以前より生息する針葉樹。
杉・桧・松など住まいの材料として古来より職人が好み、用いてきた針葉樹はすべての木の祖先。
針葉樹の柔らかさ・優しさ・ぬくもりは、その性質と母の愛によって感じていたのだと。

夢ハウスの住宅は先人の魂を受け継ぐ住宅。
床・壁・柱・天井そして家具まで全てが厳選された針葉樹で統一された空間は、五感で感じる快適で心が安らぐ癒しの空間、優しさの空間です。
これは、夢ハウスに住まわれている多くのお客様からの感謝の言葉が証明しています。

夢ハウスの見学会を案内するチラシ広告には、こんな言葉を載せています。

「自然と共に生きてきた私たち。

多くのことを自然と歴史から学び、次世代へ感性豊かに、健康であれと願う。

誰しもが覚えのある母の優しさ、愛情。

最初に瞼を開き、母の顔を見て愛おしくなる感情。

母の腕に抱かれ揺れていたあの心安らぐ感覚。



夢ハウスが辿り着いた家づくり、それは針葉樹という母なる樹の愛に包まれた空間。

「恵みへの感謝」と「生命の尊さ」を実現したものづくりの作品を是非体験して下さい。」


「如何に本物を使って居心地の良い空間を創り、価格を抑え提供できるか。」

「ものづくり」を取り組んでいる以上、これから先も私の理想が実現する事はないでしょう。
なぜならば、「ものづくり」にこれで絶対というものはありえません。
もし、これで完璧だと満足してしまえばそこでその「ものづくり」の物語はこれ以上進化することなく終わってしまうのです。

「ものづくり」に携わる以上、夢ハウスはこれからも探求者であり続けなければならないのですから。

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夢ハウス会長 赤塚幹夫
夢ハウス会長 赤塚幹夫

お客様と一緒にツーリング

家を建て終わった後もお客様と家族同然のお付き合いを続けていきたい。その思いからお客様貸し出し用の大型バイク、ハーレー・ダビッドソンを会社で買うことに。県外からわざわざ乗りにいらしたり、このために免許を取得したお客様もいます。休日はこのハーレーでお客様とツーリングし、親睦を深めるのが楽しみのひとつです。

プロフィール:

1951年新潟県生まれ。(株)夢ハウス会長。大工修行を経て27歳で建築の一貫性を目指して独立。現在夢ハウスをはじめ関連企業6社の代表を務める。

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