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しかし、理想の家づくりへの道に暗雲が立ち込めます。「材木がない―」。

　家を建てるだけの材木であれば調達に事を欠くことはありません。問題は、理想とする建物をつくるために欠かせないと考えていた無垢材が見つからなかったのです。
　日本の古民家は、木材の乾燥技術が確立していなくても、いわゆる「すきま風」が入り込むことで建材の周囲の通風が保たれていました。室内の温熱環境は四季折々の外気のそれと大きくかけ離れることはなく、天然の無垢材は寸法の変化を生じにくくなるため結果として１００年を超える時を経ても長持ちしているのです。気密・断熱性が高く、夏・冬の空調にさらされる現代の室内環境で無垢材を使おうとするなら、寸法の変化を極力生じない無垢材を用いる必要がありました。ところが、あらゆる木材問屋を訪ねて探しても理想の乾燥無垢材は見つかりません。特に壊滅的だったのは床材で、理想の家づくりにたどり着けない状況に絶望すら感じていたほどでした。そんな日々を送る中で運命的に出会ったのが、夢ハウスの乾燥無垢材だったのです。

夢ハウスは、新潟県で工務店を創業した大工出身の赤塚幹夫さん（現会長）が、より良い住まいを多くの方に届けたいとの思いで平成８年に設立、全国の工務店を対象にビジネスパートナー制度を開始した会社です。

　元々良質な木材をロシアや中国から自社で輸入していた夢ハウスが徹底的にこだわったのが木材の乾燥でした。時は平成23年のことです。いつも建築確認などでお世話になっている設計士の方がチラシを手に「夢ハウスの木材はいいらしいよ」と教えてくれました。見れば、寸法変化や歪みが生じない乾燥無垢材を構造材から内装材まで使って家づくりができるパートナー制度を展開しているとあります。「本当にそんな家づくりができるならすごいことだ」と興味を持った社長の中島は、近く大阪市内で工務店向けの説明会を開くことを知り、参加することにしました。
　説明会で話をしていたのは片桐教夫常務（現・社長）。「無垢材は赤塚社長がこだわりぬいて自社開発した木材乾燥機で極限まで含水率を下げている」「家づくりのほぼすべてを担うことができる建材を揃えている」という説明に驚き、実際の乾燥材のサンプルを見てすぐに新潟の本部行きを決めました。説明会から10日後。新潟に着いてすぐに夢ハウスの無垢材１００％の家を見た時、自分の頭の中に電気が走ったような感覚になったのを今でもよく覚えています。「これは本物だ」。奇跡とも思える夢ハウスの乾燥無垢材と、自分の思いがあれば理想の家づくりができる。ビジネスパートナーに加盟するのに何のためらいもありませんでした。

「夢ハウスの建材で建てる住まいは、現代日本の住宅を正しく進化させることができる」。これが私たちの考えです。

　近代において、日本の住宅は西洋の影響を受けたスタイルと生産性だけを考えて正しく進化して来ることができませんでした。流行のスタイルに新建材を多用して量産した住宅は長持ちしません。
　夢ハウスが開発した乾燥無垢材は、５％以下の含水率まで乾燥させたもの。この建材を用いればエアコンで温度管理を行う室内環境でも骨組みと床を全て無垢材でつくり上げること、すなわち「日本古来の建築手法を生かし、現代に進化させた家づくり」が可能になるのです。
　夢ハウスの家づくりは、あらゆる方向性でお客様の要望におこたえできます。初めて住宅をお建てになる方はもとより、新たな開発が難しい大阪という地域に多い建て替えのお客様、さらにはリフォームまで夢ハウスならではの種類豊富な建材で皆様のご相談に応じて参ります。当社独自の事例としては、買い取ったマンションの１室の内装を全て夢ハウスの仕様にリフォームしてモデルルームに使用していたところ元々の売り主様があまりの魅力に「買い戻させて欲しい」と依頼されたこともありました。
　平成27年、当社は大阪狭山市内に築40年の建売住宅を大幅にリフォームしたモデルハウスを完成しています。本物のフローリングのぬくもり、１００年は長持ちする住宅の質感をぜひ体感して下さい。夢光舎の名前の由来である「お客様の夢が光る住まいづくり」へ、これからも
努力を重ね、力を尽くして参ります。