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2012-08-10

自分のルーツに思いを馳せる

お盆ももう目前、月日の移りは慌ただしく感じます。
「盆と正月」と言われるように、日本人にとってお盆は大切な行事の一つで
す。
心穏やかに墓前で合掌し、先祖を尊び、敬い、感謝の気持ちを伝え供養するの
が私の毎年の慣例です。
私にとって「お盆」とは先祖を思い出す事で、改めて自分の存在を考えさせら
れる、また自分のルーツを探る良い機会になります。

私は、新発田市の山内という田舎に生まれ、育ちました。
私の祖母は明治生まれで、ハワイ開拓移民を経験し、数少ない帰国者の1人で
す。
当時としては焚物拾いのような仕事しかなく、その生活に疑問を持った祖母
は、故郷に錦を飾ろうと一念発起し、横浜への片道切符を握りしめ開拓移民団
の船に乗り込みました。そこで出会ったのが祖父なのだそうです。

「運命」
一言で片づけてしまえば、そういう事なのかもしれません。
しかし、その「運命」感じずにはいられない出来事がありました。
それは私自身の存在や人生のルーツにも深く関わる不思議な逸話です。

今から遡る事10年前、私の恩師であり、夢ハウス第一号のお客様でもある中
村先生にこんなお願いをしました。

「中村先生、先生の最後の家(お墓)、未来永劫安らかに暮らせる住みかも私
に任せてくれませんか」
先生は私の突然の提案に面喰っていましたが、ほどなく笑顔でこう答えていた
だきました。
「赤塚くん、私の最後の家(お墓)も面倒みてくれないか」

もちろん住宅はいくつも手掛けてきましたが、お墓は専門外です。
私は、いままで幾度となく御世話になり、人生を学ばせていただいた中村先生
に何か恩返しがしたいと思っていました。
お墓を建てるにはいくつかやらなければならない事があります。
まず場所を決めなければいけない、それにはお寺様を決め、さらに檀家になる
必要がありました。

中村先生の希望で母親の故郷「茗荷谷」の傍、またお世話になったお客様の紹
介もあり、故郷の山を望むことの出来る「渓岩禅寺」を知り、訪れることにし
ました。

このお寺様は歴史のある古い寺なのですがとても綺麗で、境内には草一本と生
えておらず、とても几帳面なお寺様だと二人で感心しこのお寺なら、と檀家に
なる事を決めました。
後は肝心要の墓石づくりです。

墓石づくりの経験がない私は、勉強の為に奔走します。
誰が見てもその素晴らしい人生を物語れる立派な家にしようと、3tもの石を特
別に仕入れ、何百年経っても傾かないよう工夫を凝らし、組み上げ、中村先生
にも満足のいただける生涯最後の家が完成しました。

お墓の写真

・・・そして3年前、惜しまれつつ88歳で中村先生は亡くなられました。

通夜には、故人を偲び生前お世話になった夢ハウス関係者を含め300名を超
える参列者が集い、住職は弔い人の多さに驚かれていました。

「夢ハウス友の会の発足・運営に尽力された事、施主様の輪を拡げ一工務店を
盛りたてていただいた事」
ここに集まった方々は皆先生にお世話になった事を住職は知り、いたく感動さ
れていました。

昨年、新発田市舘野小路(加治)にある「渓岩禅寺」。
このお寺の本堂客殿の工事を請け賜る事になり、今年の9月より建前がはじま
ります。
私にとって今年のお盆がこのお寺様との出会いによって非常に感慨深く、生涯
忘れられないお盆になりそうです。

お寺というのは想像通り建築家として技術の問われる工事で、それを任せてい
ただくという事は住宅のつくり手として、大工として名誉であり光栄に値する
ものです。
100年、200年とその功績が残るわけですから、我々にとっては大きなチ
ャレンジですし、お寺様にとっても社寺建築の経験が浅い我々に発注する事は
大きなチャレンジだったはずです。

死後、なおも中村先生は我々をお世話し、チャレンジする可能性を与えていた
だいたのです。

さらに先日の出来事です。
私が「渓岩禅寺」を訪れた時、住職とこんな会話がありました。

「赤塚さん、赤塚さんのお墓もここ(加治)にあったんだよね」
「住職、うちのは先祖代々山内にあります。赤塚という同姓の方じゃないです
か」
「いえいえ、私も親から聞いた話なのですが、確かにここに赤塚さんの御爺様
のお墓があったそうです、それを御婆様が荷車で御実家へ運んだらしいです
よ」
何の因縁か、確かに祖父の生まれは加治です。
それにしても、当時は舗装もされていない道を祖母はよく荷車で重い墓石を運
んだものだと考えられない話です。加治から山内まで直線でも20㎞以上はあ
りますし、道中は厳しい山道だったはずです。

私のルーツがまるでパズルのピースように1つ1つ埋められ、様々な人達との
巡り合わせで、私が今このお寺の仕事を請け負えていることも、赤塚家の先祖
に呼び戻された、そんな不思議な感覚を覚えました。

「事実は小説よりも奇なり」とはよく言ったものです。

IMG_0737_50%.JPG皆様もこのお盆に改めて自分のルーツを探ってみてはいかがでしょう。
今の自分がなぜここにいるのか、先人はどんな苦労やドラマがあったのか。
先祖の歴史を紐解く事でまた新たな人生観が生まれるかもしれません。
「お盆」という行事に歴史を語り継いでいく、それこそが本当の先祖供養になるのではないでしょうか。

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夢ハウス会長 赤塚幹夫
夢ハウス会長 赤塚幹夫

お客様と一緒にツーリング

家を建て終わった後もお客様と家族同然のお付き合いを続けていきたい。その思いからお客様貸し出し用の大型バイク、ハーレー・ダビッドソンを会社で買うことに。県外からわざわざ乗りにいらしたり、このために免許を取得したお客様もいます。休日はこのハーレーでお客様とツーリングし、親睦を深めるのが楽しみのひとつです。

プロフィール:

1951年新潟県生まれ。(株)夢ハウス会長。大工修行を経て27歳で建築の一貫性を目指して独立。現在夢ハウスをはじめ関連企業6社の代表を務める。

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