2011-04-23
上を向いて歩こう
上を向いて歩こう
涙がこぼれないように
思い出す春の日
一人ぽっちの夜
坂本九の名曲「上を向いて歩こう」。
100年に1度と言われている東北地方太平洋沖地震。
一月以上たった現在でも未だ復興の目処はたっていません。震災にあわれた方には心よりお見舞いと、一日でも早い復興をお祈り申し上げます。
今回のような震災や、困難な出来事に立ち向かわなければならない時、この歌に励まされ、あるいは糧に乗り越えてきた事と思います。
「上を向いて歩こう」
しかし私たちのように、何不自由ない暮らしをする人間は「上」だけではなく、
「まわりを見る心の豊かさ」を身につけなければいけません。
先日、約2年ぶりに中国に行って参りました。取引のある会社の訪問と建材展の視察が目的です。
今年2月、GDPは日本を抜き世界2位になったのは記憶に新しく、現在では日本とタイ、個々のエネルギーだけみればそれ以上かもしれません。2年ぶりの中国に私は脅威を感じました。
思えば、初めて中国を訪れたのは今から35年前。当時はまだ古めかしい車やあまり身なりの良くない人がほとんどでした。私には40年前の日本に映って見えたほどです。
中国のあの経済エネルギーはどこからくるのでしょう?
日本とは何が違うのでしょう?
大きな要因として、長年に渡り政権が安定している事ではないでしょうか。そして時代の変革にあわせ、トップの決断と判断が早いのです。
それに比べて日本は政治が混迷しています。トップが数年で替り続けます。トップが替れば方針も替ります。これでは伸びるどころか現状維持が精一杯でしょう。
今、何が本当に必要なのか?
「まわりを見る心の豊かさ」を持つことが大切なのです。
本来豊かであるはずの人間が上を見続けると、「欲」が出てきます。
「もっと裕福になりたい」「もっと権威がほしい」「もっと支持されたい」
それらが叶わないと、不平や不満が募り人間性を悪くし、信頼をなくします。
今回被災し、避難所生活を余議なくされている方、職を失った方、家屋を奪われた方、大切な人の命を亡くした方・・・。
心の豊かさを持っていれば、自分には「まだ仕事はある、家もある、大切な人たちも健康でいる」そんな当たり前のことでも幸せを感じることができるはずです。もっと自分たちにできることが見つけられるはずです。
ものづくりを生業とする我々はどういう対応をしてゆけばよいのか。
追求するのは経済だけ、利益だけではなく、そこに働く人、そしてなにより
お客様に感謝の気持ちで接する事だと考えます。
政治も会社経営も同じです。
心の豊かさを持って
「上を向いて歩こう」